近年、沖縄で船を持ちたいという人が増えております。
つまり、船の所有者(オーナー)になり、自由に沖縄の海を楽しみたいというわけです。
こうした人を大きく分けると、クルージングやトーイングなどを楽しみたい人と、釣りを楽しみたい人に分かれますが、船を持ちたいと思ってから、実際に船の所有者(オーナー)になるまでの道のりは基本的に同じです。
簡単に言えば、
@船の置き場所を確保する
A船を購入して置き場所に置く
という単純な流れなのですが、実は沖縄においては大変難しいことでもあります。
まず、置き場所を確保することがとても困難です。
現在、沖縄では船の置き場所に空きが無く、船の置き場所を確保することが難しいのです。
船を置く場所は、マリーナ、フィッシャリーナ、漁港、その他などになりますが、マリーナやフィッシャリーナなどは順番待ちしている人が多く、5年待ち、10年待ちを覚悟しなくてはならない状況ですし、漁港は各所の漁協組合員の船の置き場所なので基本的に漁師でなくては置くことが出来ません。
漁港について「基本的に漁師でなくては」と書いたのは、以前漁師だったけど現在はやめていて遊びのためのプレジャーボートを置いている人もいますし、漁師の関係者でマリン事業のために船を置いている人もいるので、「漁港に船を置いている人=漁師」ではないからです。
しかし、そうした縁故などにより漁港に船を置ける人は、ほんの一握りです。
ですから多くの場合、マリーナやフィッシャリーナなどの空きを待つことになります。
一方で、マリーナやフィッシャリーナの場合には、空きが出たら新しい人が契約できる状況です。
これも大きく分けると2通りあります。
一つはウエイティング(順番待ち)に申し込んで順番が来るのを待つ方法、もう一つが空きが出たらホームページなどにて公開されるので、それを見て申し込む方法です。
まず、ウエイティング(順番待ち)について説明します。
ウエイティング(順番待ち)の申込書に、住所氏名や所有している船の大きさなどの情報を書いて提出するのですが、ここで大きな問題が生じます。
船の置き場所がないので船を持っていない(買えない)わけですから、そもそも船についての情報を書くことが出来ません。
つまり、置き場所がないから船を持てない人は、船を持っていないから置き場所のウエイティング(順番待ち)に申し込むことが出来ないという堂々巡りになってしまうわけです。
この無限ループは、「購入予定の船の情報を書いてくれれば良い」という寛容な配慮によって抜け出すことが出来る場合もあります。
つまり、おおよその大きさや性能などを書いてくれればウエイティング(順番待ち)に申し込んでもいいですよという配慮をしてもらえる場合ということです。
しかしこの場合、新たな問題が生じます。
とりあえず将来購入予定の船の情報を書いてウエイティング(順番待ち)に申し込み、何年かして自分の順番が回ってきたとき、購入予定だった船(もしくは同等の船)をその時点から手配してもすぐには購入できないので、せっかく自分の順番が回ってきたのに期日までに船を用意することが出来なくて置き場所の契約権利が他の人(次の順番の人)に流れてしまう可能性があるのです。
もちろん、「置き場所が空いたので契約出来ますよ」と連絡があったときに、たまたま購入予定だった船が新艇もしくは中古艇で買えて、期日までに船の置き場所の契約が出来る場合もありますが、実際にはとても難しいと考えておいた方が良いと思います。
そうしたことが可能なのは、沖縄に新艇や中古艇の在庫があるとか、本土からの輸送が迅速に行われて沖縄にすぐに船を持ってこられるとかの場合です。
新艇であっても人気のある船は、発注から納艇まで半年とか数年とかかかることがありますし、自動車と違って中古艇などは滅多に欲しい船に巡り合えなかったりもします。
ですから、よほど運が良くないと置き場所が空いたタイミングで予定していた船を購入して契約するということは出来ないのです。
もっとも、空きが出たときから契約(船を手に入れる)までの期間が規則で決まっていないこともあり、その場合には「だいたい1ヶ月以内くらいに置く船を用意してくれればいいですよ」ということもあれば「だいたい3ヶ月以内くらいに・・・」ということもあります。
規則で決まっていない場合、どのくらいまで許容してくれるのかはマリーナやフィッシャリーナによって違いますし、港の管理者と契約者との信頼関係等によっても違ってきますが、さすがに6ヶ月待って欲しいとか1年待って欲しいとかいっても受け入れてもらえないかと思います。
このように、ウエイティング(順番待ち)に申し込んでも、順番が回ってきたときに船を用意できるかどうかという問題があるのです。
次に、空きが出たらホームページなどにて公開される場合について説明します。
この場合は、マリーナやフィッシャリーナなどのホームページをこまめにチェックしていくしかないのですが、空きが出たとしても必ずしも契約できるわけではありません。
空きが出てホームページなどで公募する場合でも、申請順のこともありますし、希望者を集めて抽選によって決めることもあります。
申請順の場合、ほぼ毎日のようにホームページをチェックしている人もいますので、その人よりも早く行動して申請書類を出さなければいけませんが、そもそもその時点で船を持っていなければ船についての情報を書けませんし船についての書類(船舶検査手帳や保険加入証書など)を揃えられないので、申請書類を提出することが出来ません。
また、抽選によって決まる場合でも、抽選申込書に所有する船の情報を書かなくてはならないことも多いですし、もし「購入予定の船の情報で良い」となっても抽選に当たらなければなりませんし、それらをクリアして抽選によって権利を得ることが出来ても期日までに船を用意できなければ権利を失ってしまうこともあるです。
このように、空きが出てホームページなどで公募された場合でも険しい道のりが待っているのです。
こうしてみてみると、「沖縄で船を持つのは、ほぼ不可能なのでは?」とさえ思ってしまいますが、実際のところ、、、、、難しいです、、、。
しかし、不可能ではないのです。
「置き場所が空いたときに、置く船を用意出来ないから難しい」というのが基本的なところなので、「置き場所が空いたときに、置く船を用意できれば良い」ということです。
具体的には、
@予め船を購入し、誰かに貸し出しておくとか空き地などに置いておくとか沖縄県外の港と契約して置いておくなどしておき、順番が回ってきたとき(置き場所の権利が回ってきたとき)に備えておく方法
A置き場所の権利が回ってきたときに、誰かから船を借りてとりあえずその船で置き場所の契約をし、それから欲しい船を手配して後日船を入れ替える(借りていた船は返す)という方法
などがあります。
置き場所がないから船を持てず、船を持っていないから置き場所の契約が出来ない、という堂々巡り(無限ループ)の問題の解決策を誰も示してくれない以上、自分で工夫しながら置き場所の契約にたどり着かなくてはなりませんので、上記のような方法の他、様々な道を考えなくてはならないのです。
私のところでは、こうした問題を抱えている人のために船のリース・レンタルの他、様々な方法を提案させていただきサポートさせていただいておりますが、こうしたことをやっているのは、私自身がこの問題で困った経験があるからです。
沖縄で船が欲しいと思いながらも、これまで書いてきた様な問題でいつまで経っても船が持てないという難題をクリアするのに頭を悩ませました。
今では何艇もの船を持っていますが、最初の1艇目を持つまでは大変でした。
私の場合は「5年先の沖縄での事業計画」の中に船の所有が入っていたので、早い段階で準備を重ねながら何年も待ってようやくたどりつくことが出来た(船を持てた)のですが、「今年か来年に船を使った事業をやりたい」とか「いま沖縄で船を持ちたい」という人にとっては、とてもハードルが高いというのが沖縄の現状です。
実際、私が欲しいと思える中古艇を見つけて業者さんに問い合わせると「欲しいという人からの問い合わせは多いのですが、皆さん置き場所を確保できずに諦める人ばかりでした」という話をよく聞きます。
私も、今でこそ置き場所は幾つも持っていますし、船の置き場所や船の購入についての相談などをお受けしたりもしておりますが、最初のころは何もわからなかったですし、相談相手もいませんでした。
ですので、もし何か相談したいとか聞きたいということがありましたら、お気軽にご連絡ください。
分かる範囲でお答えさせていただきますし、解決方法なども一緒に考えながら、私に出来ることでご提案出来そうなことがあればご提案させていただきます。
このページへのお問い合わせは、以下にお願いいたします。
090-3084-4647 (担当:ハトリ)
E-mail. info@p-cru.com
蛇足ですが、私の沖縄での1艇目の船の購入の時のことについて簡単に書いてみます。
ちなみに、あまり参考にはならないかもしれません。
私の場合は、右も左も分からず相談できる相手もいないという状況でしたので、単純にマリーナのウエイティング(順番待ち)に申し込みました。
つまり、王道中の王道を選んだわけです。(正確には選ぶしかなかったわけです)
当時、申し込みの際の書類には、船の種類や大きさを書くだけで良かったので、乗りたい船(自分が買えそうな船)の大きさを書いて申し込みまして、何年も待ってようやく順番が回ってきました。
マリーナからの「空きました」という連絡も突然でしたし、出来れば1ヶ月以内、遅くとも3ヶ月以内には船を用意してくださいと言われたので、そこから船を購入するまでがバタバタで大変でした。
新艇を購入するお金はなかったので中古艇をネットで探したのですが、沖縄の中古艇は数も少なく、コンディションの良い船も少なく、僅かにあるコンディションの良さそうな船は高額でしたので、とても悩み、なんとなく全国に範囲を広げてネットで中古艇を探していたところ、ちょっとピンとくる船を見つけました。
「本土で船を見つけても、沖縄に運ぶのに100万円以上かかるからな〜」と思いながらネットを見ていたら、見たことのある沖縄のマリーナらしき背景なのに、取り扱い業者が大阪で、「どういうこと?」と詳細をみたら「現在、船は沖縄に置いてあります」と書いてあったので興味を示したのです。
大阪の業者さんだったので沖縄の船を検索していた時にはヒットせず、本当にたまたま見つけた船でした。
この船を含めて全国で3艇くらい目星をつけて、一斉に問い合わせをしたのですが、その中で問い合わせをした当日の夜に一番最初に電話をくださったのがこの大阪の業者さんで、その場で金額も教えてもらい、少し予算オーバーだったのでそのことを伝えるとこちらの要望する金額に合わせてくれたり(もちろんその船の相場の範囲内)、その他諸々親切に対応していただけて、更にその大阪の業者さんは沖縄によく来ていて、沖縄在住の仲間の船なので(大阪の業者なのだけど)扱っているということも分かりました。
値段も要望に合わせてくれましたし、何よりも契約するマリーナに置いてある船だったので輸送費がかからなかった(マリーナ内で移動するだけ)ということが決め手となり、いただいたその電話で「試乗して問題なければ購入します」と伝え、ほぼ心の中で購入が決まりました。
後日、沖縄にて試乗し、不具合もなく、サイズも価格もお手ごろだし問題もなかったので売買契約し、名義変更し、マリーナの契約をし、晴れて沖縄で船のオーナーとなることが出来たのです。
乗せ換えていた船外機の年式が新しかったのと、使用時間100時間だったのと、全体的に塗装直しもしてありキレイだったのも良かったです。
後で知ったのですが、前のオーナーさんは船の整備士さんでしたので、「それじゃあ問題がないはずだ」と納得でした。前のオーナーさんは、値段云々とかではなく、とりあえず早めに販売してしまいたかったみたいで、丁度よいタイミングに巡り合えたのでした。
私の場合、本当にたまたま良い船を見つけたので良かったですが、もし見つかっていなかったら、予算的に沖縄でコンディションの悪い安い船を購入し、整備したりお色直ししたりして使いながら売りに出し、売れたら別の船を購入してようやく落ち着くという流れだったかもしれません。もっとも、売りに出してもコンディションの悪い船や人気のない船は何年も売れ残ることが多いので、なかなか売れずに、マリーナ契約のためにとりあえず買った船をいつまでも乗り続けなくてはならない運命だったかもしれません。
このように、私の場合はたまたま見つけた中古艇が、コンディションも良くてお手頃価格で同じマリーナに置いてあったという、ラッキーで手に入れただけの話なのであまり参考にはならないと思いますが、「この人は最初の船をどうやって買ったのかな」と疑問に思う人もいらっしゃるかと思ったので、ちょっと書かせていただきました。
【関連情報】
沖縄で船(ボート)への乗合をしたいとか所有したいとか共同使用したい人へ
沖縄でダイビングやシュノーケリングなどで乗合船をご希望の人へ
〒901-2223
沖縄県宜野湾市大山6-2-11
TEL 080-3255-8482